フォト_ギャラリー

2021年 02月02日 [ 第618回 ]

 ミヤマホオジロ,ノスリ,余録;レンズの色収差補正(概念図)

 

 ミヤマホオジロ(雄) Yellow-throated Bunting Emberiza elegans

 分類:スズメ目 ホオジロ科

 全長:16.0cm

 翼開長:21.0cm

 分布:全国で冬鳥。

 生息地:山地の林など。

 食性:昆虫、蜘蛛、草木の種子。

 フォトギャラリー:第614回他参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2021年1月26日

 撮影時間:09時33分13秒

 シャッタースピード:1/4000秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR





 

 ノスリ Common Buzzard Buteo buteo

 分類:タカ目 タカ科

 全長:雄52.0cm 雌57.0cm

 翼開長:122.0〜137.0cm

 分布:北海道〜四国で留鳥。その他で冬鳥。

 生息環境:平地〜亜高山の林。

 食性:小型哺乳類など。

 フォトギャラリー:第593回他参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2021年1月25日

 撮影時間:08時42分56秒

 シャッタースピード:1/4000秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 自宅近くの現場で一時はたくさん見られたミヤマホオジロがその後ぱったりと見られなくなっていた。  通過して行ってしまったのかなぁと探し回っていたら以前見られたポイントに10羽ほどの群れが居 た。 前に見た群れが戻って来たのか或いはずっと居たけどたまたま視界から外れていたのか、はた また全く別の群れなのかは謎だがともかく彼らは至近距離の木の枝に居た。 しかしミヤマホオジロは 小枝だらけの木が好きな様で止まりものはどうしてもこういう画になりがちだ。 至近距離だけど枝被 り。 今季はまだこういう証拠写真しか撮れていない。 しばらくじっとチャンスを待ったが死角の地面に 降りたきりロストしてしまった。 後で戻ってみたら今度は一斉に逃げてしまった。 なおミヤマホオジロ は今回でフォトギャラリーに累計40回目の掲載となりハイタカと並び最多となった。
 その前日はノスリが見つかった。 こちらも証拠写真でトビみたいに見えるがれっきとしたノスリだ。  飛んでいるところを見つけた時もトビみたいに見えたが念の為撮影したら撮影中にノスリと判った。 思 えば長らく(トビ以外の)タカを見ていなかった。 正確には最近目の前にハイタカらしきものが降りて来 た事が有ったが撮り損ねていた。 しかしタカの中では比較的撮影難度の低いノスリに手こずっている 様では僕もまだまだだなぁ・・・ちなみにノスリもフォトギャラリーへの掲載が多く今回で37回目となっ た。


 ハイタカ:フォトギャラリー第544回他参照
 トビ:フォトギャラリー第585回他参照





 
 余録;レンズの色収差補正(概念図)

 前回カメラのレンズが複数のレンズで構成されている事に触れたので少し専門的な話になるが何故 そうなっているのかについて簡単に触れておきたい。 ピンホールカメラ以外のカメラは凸レンズで光を 集めて結像させる様に出来ているが1枚の単レンズでは様々な収差を生じてしまいクリアな像が得ら れない。 一例として色収差というものが有る。 白色光をプリズムに通すと光の周波数(色)によって 屈折率が異なる為にスペクトルという虹色に分散した光になる。 それと同様にレンズ内を通った光も 分散して撮像素子(フィルム)に到達した時に色ごとにズレた像を結んでしまう。 これが色収差と呼ば れるもので縦色収差(軸上色収差)と横色収差(倍率色収差)に大別される(ざっくり言えば軸上色収差 とは色ごとに屈折率が異なるので例えば赤が合焦している時は青がピンボケ、青が合焦している時は 赤がピンボケになるという現象。 倍率色収差とは結像の大きさが異なるので輪郭線が虹色にぼやけ る現象)。 これらの収差を補正する為に考案されたのが凸レンズと凹レンズを組み合わせたレンズ だ。 凸レンズで集めた光を凹レンズに通す事によって一度色ごとに分散した光を結果的に概ね1点 に集める。 レンズ全体として凸レンズになっていれば結像させる事が出来る。 ここでポイントとなる のが高分散ガラスだ。 分散とは前述の様にスペクトルを生じる事だがその度合いの大きさは素材ご とに異なる。 もし両方とも同じ素材で作ってしまうと単レンズと同じ事になり収差は無くならないが凸レ ンズとは性質の異なる素材で作り屈折率は低いが分散の大きい凹レンズを組み合わせる事で全体と して凸レンズでありながら収差を打ち消す事を可能としている。 以上が色収差補正の原理だが実際 には他の理由も有って多くのレンズが組み合わされて出来ている。 普段意識せずに使っているレン ズだが実は膨大な演算を経て緻密に設計されている訳だ。 なお僕は専門家ではないので不正確な 箇所も有るかも知れないが大きく間違ってはいないはずだ。


 参考文献:小倉敏布「写真レンズの基礎と発展」朝日ソノラマ社1998年



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